2012年9月19日水曜日

sacrifice / photo book

フォトブックを作りました。

2012年 タイにて
道端で、マーケットで、そこら中に祭壇があって
いつでも誰もが神様に祈っている
着色料たっぷりのジューズやお菓子、鮮やかなリリアンで飾り付けられた祭壇
騒音の街の中に、死の匂いが充満している
横を見れば神様に祈って死者を弔ふ

息を吸うと目に見えない誰かが入り込んでくるような
空気中に漂う気配

祈る人々をみて、死者と神様にとても近くにいるんだなってうらやましくて
信じてもいない神様に近づきたくて、生贄を捧げようと思った
バンコクで出会った生命力に満ちた、輝かしい未来しかない健康的な男の子を美しく飾り付けて

でも、ここはバンコクの高級コンドミニアム最上階にあるプール
結局、祭壇も何もない、真夜中に高層ビルの明かりと、いつも渋滞している車の明かりだけが届く場所、タイなのかもわからない
神様とか捧げものとかどうでも良くなって、目の前の美しく飾り付けた男の子の白く光る
肌が暗闇に浮かび上がって、なんて神々しいのかと

祈る人々に憧れて、死者の匂いを思いっきり吸い込みたくて、神様に近づきたくて一生懸命見つけて作り出した生贄を手に入れたい

って、これって自分の為の捧げものってことは?


sacrifice ©Yumiko Kobayashi
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